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WBCで人気再燃!チェコってどんな国?野球事情や治安まで

チェコの国旗を持つ棒人間

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での「紳士的な姿勢」と「野球への純粋な愛」で、一躍日本人の心を掴んだチェコ代表。

「プロリーグはあるの?」「普段は何をしている人たちなの?」と気になっている方も多いはず。実は、チェコの野球事情は私たちが想像する「プロ野球」とは全く異なる、非常にユニークで感動的な背景を持っています。

今回は、チェコの野球人気や国内リーグの実態、そして選手たちの驚きの正体についてまとめていきます。チェコってどんな国?って気になった方はこの一記事で雰囲気でわかると思います。


チェコの野球人気はどのくらい?意外な「国内ランキング」

チェコにおいて、野球は決してメジャーなスポーツではありません。現地でのスポーツ人気を順位付けすると、おおよそ以下のようになります。

  1. アイスホッケー(圧倒的No.1)
  2. サッカー
  3. フロアボール(室内ホッケーのような競技)
  4. バスケットボール
  5. テニス

野球はトップ10に入るか入らないかという立ち位置で、以前は「ルールを知らない人も多い」というレベルでした。

しかし、2023年大会での快進撃により、チェコ国内でも「史上初の野球中継」が行われ、人口の約8%にあたる84万人が視聴するなど、今まさに空前の野球ブームが巻き起こっています。


プロではなく「セミプロ」チェコ国内リーグ「エクストラリーガ」の実態

チェコには、国内最高峰のリーグとして「チェコ・エクストラリーガ(Extraliga)」が存在しますが、これは完全なプロリーグではありません。

選手は全員「二刀流」の社会人

チェコ代表選手のほとんどは、野球だけで生計を立てているわけではありません。彼らは普段、別の本業を持つ「社会人プレーヤー」です。

  • パベル・ハジム監督: 本業は神経科医
  • マルティン・シュナイダー投手: 本業は消防士
  • ルカシュ・エルツォリ投手: 本業は地理学者

その他にも、教師、金融アナリスト、大学生などが名を連ねています。平日は仕事に励み、練習や試合は夜間や週末に行うという、まさに「野球愛」だけで活動しているチームなのです。

リーグの規模とレベル

エクストラリーガは8〜10チームほどで構成され、年間の試合数は40試合前後(NPBは約143試合)。

レベルは「日本の大学野球の上位〜社会人野球」程度と言われていますが、近年はアメリカのマイナーリーグ経験者が帰国してプレーするケースも増えており、急激にレベルが向上しています。

多くの国内選手は「給料ゼロ」か「少額の手当」

選手区分推定月給(野球のみ)備考
国内トップ選手5万円 〜 10万円+本業の給料で生活
有力な外国人選手15万円 〜 25万円住居・食事のサポート付き
一般の若手選手0円(手当のみ)好きだからやる、の精神

週末に試合を行い、平日の夜に練習します。遠征費や用具代などはチームが負担しますが、野球で生活費を稼ぐという感覚ではありません。

2025年、チェコの絶対王者である「ドラツィ・ブルノ」が、国内初のプロ化を目指すと宣言しました。これにより、主力選手や有望な若手には「野球の対価」としての給与が支払われ始めています。

  • 日本人選手(助っ人)の例: 2026年に同チームへ加入した元NPBの荻野貴司選手の場合、月給は20数万円と報じられています。
  • 過去の例: 数年前までは、外国人選手でも月給5万円程度が相場でした。ただし、これには「家賃無料(アパート提供)」「食事無料(スポンサーレストラン利用)」「公共交通機関の無料パス」といった手厚い生活保障がセットになっているのがチェコ流です。

2026年からはMLBのサンディエゴ・パドレスがチェコのチームと提携し、マイナー選手を派遣したり、スタジアムの改修を支援したりするなど、「野球でお金が回る仕組み」が急速に整いつつあります。


なぜチェコは「プロ」じゃないのに強いのか?

プロではないチェコ代表が、なぜ日本代表(侍ジャパン)や強豪国を相手に互角の戦いができるのでしょうか。

基本に忠実な「職人芸」

彼らのプレーは非常に丁寧です。

派手なプレーよりも、内野ゴロの捌き方や中継プレーなど、基本を徹底的に反復練習した跡が見て取れます。「仕事の合間の限られた時間で練習するからこそ、1分1秒を無駄にしない」という姿勢が、高い守備力に繋がっています。

「野球を愛する心」が最強の武器

2023年大会で大谷翔平選手と対戦した際、三振を奪ってベンチで子供のように喜ぶ姿や、試合後に日本代表へ拍手を送る姿は世界中で称賛されました。

彼らにとって野球は「ビジネス」ではなく「情熱」そのもの。その純粋さが、格上の相手を飲み込む力になっています。


日本との絆!2026年大会でも続く交流

チェコ代表は日本に対して非常に強い敬意を持っており、2026年大会でもその「相思相愛」の関係は続いています。

  • 日本製の用具を愛用: 多くの選手が日本のメーカーのグローブやバットを愛用しており、ベンチには日本から贈られた「だるま」が置かれていることも。
  • 千葉ロッテとの交流: 2023年以降、チェコの主力選手(エリック・ソガード選手ら)が日本での始球式に招かれたり、練習に参加したりと、クラブレベルでの交流も盛んです。

チェコってどんな国?治安はいいの?

チェコ代表の選手たちの礼儀正しく、スポーツマンシップあふれる姿は印象的でした。

実は、チェコは世界的に見てもトップクラスで治安が良い国です。

数字で見るチェコの安全性

チェコの治安は、実は日本と同じか、それ以上に安全と評価されることもあります。

  • 世界平和度指数(Global Peace Index 2025): 世界11位(日本は12位)。
  • トラベル・セーフティ・指数: 世界6位にランクイン。

テロのリスクが低く、政治的にも安定しているため、ヨーロッパの中でも「最も安心して旅行できる国」の一つとして定着しています。

旅行で行くなら気をつけるべき点

安全なチェコですが、観光地(特にプラハ)では「海外ならでは」の注意点もあります。

日本と同じくらい治安がいいなら楽観的で大丈夫というわけではありません。

注意点内容
スリ・置き引きカレル橋や旧市街広場などの混雑した場所では、プロのスリ集団が活動しています。日本と同じ感覚でバッグを放置するのは厳禁です。
両替・タクシー詐欺観光客を狙った法外な手数料を取る両替所や、ぼったくりタクシーが一部存在します。配車アプリ(BoltやUber)を使うのが鉄則です。
夜の駅周辺プラハ本駅の裏手など、一部のエリアは夜間に雰囲気が悪くなる場所があります。

チェコは「人形劇(マリオネット)の聖地」として世界的に非常に有名な国です。チェコとスロバキアの人形劇がユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

チェコ国内には今でも多くの専門劇場があり、大人から子供まで楽しめる文化として根付いています。


チェコ野球は「世界で最も応援したくなる」チーム

チェコにはまだ大規模なプロリーグはありません。

しかし、医者や消防士として働きながら、夜のグラウンドで夢を追う彼らの姿は、スポーツの原点を感じさせてくれます。

2026年のWBCを経て、チェコ国内でも野球専用スタジアムの建設や、子供たちの競技人口増加が期待されています。数年後、チェコが本当の「野球大国」として日本と再び対戦する日が来るかもしれません。

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